鳴き判断①/お知らせさん(14代目天鳳位)
トップ目で南入
Q, この手牌で鳴くべき牌はある?
A,9mチー! (打2p)
6-9m、5-8p、2-5s、南
当然すべて鳴く。
下家の親はファン牌を絞っている余裕がない。
逆に対面、上家はラス目の親が流れてくれればうれしいので、
ファン牌を絞るという発想はないだろう。
先にファン牌を出してくれることまで想定される。
子ども「とりあえずファン牌ほしそうな仕掛けするね!」
他の子ども「放銃は嫌だけど、ラス目の親はとりあえず流したいから、ファン牌パスするお」
親「うざ!」
という会話すら聞こえてくる。
鳴く本人の思考としては
①ファン牌が絞られる状況じゃない
②点棒状況にも余裕があり、どっかにマンガン放銃してもトップ目のまま変わらない
③ほかの形が両面両面で優秀
(特に②と③の要素がでかい)
これがすべて満たされているからこそ、
すこしヤンチャに9mから仕掛てもいいのだ。
そして、小林剛プロも言っていたような、言っていなかったようなだが、
早いアガリは相手の大物手を潰す
たった1000点の手だが、
トップにかなり近づくこと、相手の大物手を潰せること、
様々なメリットがある。
1000点のアガリは局面によって、その価値以上にでかい上がるとなる。
お知らせさんのように高速で9mを
チーーー! と言えるように
普段から発生の準備をしておこう。
(牌譜)
http://tenhou.net/3/?log=2018070221gm-00a9-0000-f294a0c3&tw=3
中盤の手組①/朝倉康心
7巡目上家が2pポン
9巡目手牌から、上家の3mをチー
そして今、
Q、何切る?
A、打3m
テンパイ外しだ!!!!
まず状況を整理しよう。
南2局で現状ラス目。
3着目とは4000点差だ。
最小で残り3局。
ゆえに、
順位の変わらない2000点のアガリはあまり意味がない
という判断だ。
その局で自分が上がれる可能性は多く見積もっても25%。
それであれば、残り2局で上がれるとは限らない。
この局でドラを二枚使い切り、
3着までに浮上するという強い意思の表れだ。
終局までにの距離感は適格につかんでいるのだ。
(牌譜)
http://tenhou.net/3/?log=2016092903gm-00a9-0000-21f39fff&tw=2
押し引き判断①(朝倉康心/ASAPIN)
八巡目に対面の親からリーチが来る。
親は1mのトイツ落としを入れており、若干良系率はあがっている……。
そんなとき右端の8mを引いてテンパイする。降りたくない点棒状況だが……。
(下家は六巡目に5sチー)
テンパイを外し&無筋の9pという選択だ!
「そっちかい!!」
通常考えられる選択肢は以下ではないか。
- 4p切りリーチ
- 4p切り追っかけリーチ
- ふてくされながら降伏
目下ライバルの3着目のリーチということもあるが、
さすがにペン7pでは分が悪い。
多くの強者達も撤退するのではないだろうか?
さすがにペン7pで追っかけても勝算の見込みは低い。
それではなぜ天才ASAPINは9pなのか。
恐らくASAPINもこの点棒状況がなければマンズを切って降りていただろう。
しかし重要なのが今回はラス目だ。
場を見てみると、18本あるスジのうち5本しか通っていない。13本も通るスジがある。単純に計算しても当たる確率は低い。
それであればペン7pで勝負のような運任せのリーチをするよりも、4pにくっつき両面かドラを引いたときだけ追っかけられるように構えたのではないか。
9p→8pと二本ぐらいのスジであれば押しと判断したのだろう。
ラス目だからこそ、もちろん誰でも少しのリスクを追うが、
天鳳位ともなると、リスクの追い方が一味違う。
(牌譜)
http://tenhou.net/3/?log=2016050701gm-00a9-0000-c992e388&tw=1
序盤の手組②(朝倉康心/ASAPIN)
南2局
Q、ターツ選択だがどこ何切る?
A、6m切り
ターツ選択で迷ったときのポイントは、
①待ちの枚数
②打点変化
③色
④相手が使いにくい牌か
などが挙げられる。
今回は状況としては特に判断材料がないので、
67m か 78p を切っていくことになる。
( 23m の受けは打点変化である三色の変化があるので切らない。)
赤5mがあるので、78pのターツを払う人もいそうだが、
ASAPINは67mを嫌った。
より赤5mを引く少ない可能性よりも、外側のほうが上がり率を重視した結果だ。
マンズの色が被っていること、ラス目という要素もこの判断の背中を押しただろう。
(牌譜)
http://tenhou.net/3/?log=2016090915gm-00a9-0000-2bc96a3d&tw=2
序盤の手組①(朝倉康心/ASAPIN)
東2局
パッとしない牌姿。
見方によってはハネマンぐらいまで見えるか。
(ひとまず面前で進めるか……鳴き始める巡目は……1枚目の發は鳴くか……?)
Q思考を整理していた矢先、上家から3pが出る。
スルー? 鳴く? 鳴くなら何切る?
A,チーして北切り
1巡目であろうと1m、8m、3pは鳴く。チャンタが本線だ。
ドラもないため放銃リスクを考え、手牌を短くすることに抵抗があるかもしれない。
しかし、強者はそれよりも、この手牌は面前で進めることのリスクが勝るのだ。
なぜなら
- 面前ではテンパイしない確立が高い
- 先手を取られるケースが高い
- 發がトイツで守備力もある
いずれにしても、ノーテン罰符、ツモられて失点するリスクに強い意識があるのだ。
それであれば、ダメ元でも手配を進めるのが良いだろう。
それでは發は鳴くか? これは意見が分かれるかもしれない。(が強者は鳴く人が多いはず)
牌姿が悪く、鳴く場合に重要なのが守備力だ。
發を鳴く場合は安牌を確保しながら手を進めるのが良いだろう。
次に、鳴いて何を切るか。
チャンタ決め打ちであれば4pを切るか…と思いきや、打北だ。
4pは次の打牌候補だが、今回はまだ面子が足りていないため、發アンコのケースを見て、手牌をブクブクに構えた。親の現物である南と發トイツの守備力も含め、さらにかわしに行った一打だろう。
ちなみに下が最終形。
あんな牌姿が見事にテンパイ一番乗り。
發トイツななのでリーチがきたらすぐに下りられる準備もできている。
(牌譜)
http://tenhou.net/3/?log=2016090915gm-00a9-0000-2bc96a3d&tw=2
麻雀で「一番強いやつ」は誰だ?
麻雀で一番強い奴は誰か
数々のタイトルを獲得し、人気・雀力・ルックスすべて申し分ない多井隆晴か。
400万IDを超えるネット麻雀「天鳳」のトップである「天鳳位」を二度獲得した朝倉康心か。
はたまた最高位で最強位の近藤誠一か。
その答えは人によって千差万別だ。
もちろん上級者であれば、誰よりも「俺が一番強い」と思っているはずだ。
しかし逆に言えば上級者であればあるほど、その答えを出しにくいこともわかっている。
なぜか?
それは麻雀というゲームが、たった1回や10回の勝負じゃ判断しかねるからだ。
実力が拮抗すればするほど、1000回、いや5000回や1万回ほど同じ相手と打たなければ、本当にその相手より強いかどうかは判断しづらいのだ。
最強と言われるクラスは?
誰がこの世で一番強いのか?
全国に何百万にといる麻雀愛好家の中で、本当に一番を決めよとおもったら、途方もない時間がかかるだろう。
そんなことやってる暇もないし、麻雀好きなら、とりあえず自分が麻雀を楽しんでいるコミュニティの中で1番ぐらいになりたい。と思うのではないか。
ここからは主観も入るが、最強と言われるのは、
通っている雀荘の5本指(雀荘最強クラス)や天鳳7段ぐらいからだ。
それから上のレベルは、本当に数千回という試合数や、細かいところで議論をしていかなければ決められない。
細かすぎるがゆえに、強さの違いが普通の人には理解できない。
だからひとまずのゴールは雀荘最強や天鳳7段といっていいだろう。
むしろそれぐらいであれば麻雀人口の上位3パーセントぐらいには入っているだろう。
普通に最強と言える。
【細かい】
~79点……天鳳6・7段、ピン東南(平均着順2.4以下)
~89点……天鳳8段、ピン東南(平均着順2.35以下)
~99点……天鳳9・10段、プロ団体A・Bリーガー、ピン東純黒メンバー
(※悪魔でも主観です)