押し引き判断①(朝倉康心/ASAPIN)
八巡目に対面の親からリーチが来る。
親は1mのトイツ落としを入れており、若干良系率はあがっている……。
そんなとき右端の8mを引いてテンパイする。降りたくない点棒状況だが……。
(下家は六巡目に5sチー)
テンパイを外し&無筋の9pという選択だ!
「そっちかい!!」
通常考えられる選択肢は以下ではないか。
- 4p切りリーチ
- 4p切り追っかけリーチ
- ふてくされながら降伏
目下ライバルの3着目のリーチということもあるが、
さすがにペン7pでは分が悪い。
多くの強者達も撤退するのではないだろうか?
さすがにペン7pで追っかけても勝算の見込みは低い。
それではなぜ天才ASAPINは9pなのか。
恐らくASAPINもこの点棒状況がなければマンズを切って降りていただろう。
しかし重要なのが今回はラス目だ。
場を見てみると、18本あるスジのうち5本しか通っていない。13本も通るスジがある。単純に計算しても当たる確率は低い。
それであればペン7pで勝負のような運任せのリーチをするよりも、4pにくっつき両面かドラを引いたときだけ追っかけられるように構えたのではないか。
9p→8pと二本ぐらいのスジであれば押しと判断したのだろう。
ラス目だからこそ、もちろん誰でも少しのリスクを追うが、
天鳳位ともなると、リスクの追い方が一味違う。
(牌譜)
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